アカハラの野鳥日誌

ただの日記

イソシギを愛し、イソシギに愛された1日 ~東京港野鳥公園~

野鳥公園へ

 漸く涼しくなってきて夏も終わりだろうと高をくくっていたのに、ここ数日また暑さがぶり返してきているように感じる。さて、本日9月11日は友人と大田区東京港野鳥公園に探鳥に行ってきた。どうも前日のレンジャーさんのブログ(※1)を拝読すると、サシバをはじめ猛禽類が期待できるらしい。ということで9時開園と同時に入園してスタート!

 まずお出向えしてくれたのはおなじみ、スズメ。

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身近な鳥の代表格

 どこにでもいるイメージがあるが、近年その個体数は減少の一途をたどっていると聞くことがある。

 干潟の方に移動して見ると、出ました。イソシギです。

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ここまでクリアに撮れる機会も中々ない。

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ちょっと引き目の写真。

 シギ・チドリ類の中では数少ない留鳥で、比較的よく見られる種類かもしれない。しかし、ここまでクリアに写真撮影できたのは実は今回が初めてかも。園内をピューイ、ピューイと鳴きながらあっちこっちに移動している様子を観察することができた。

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羽を広げました。

 2羽、3羽同時に飛ぶ様子も見られたが、基本的に単独での行動を好むイソシギの習性を踏まえると、恐らく縄張り争いであったのではないかと思われる。

 

 イソシギの近くには、最近は毎回姿を見せてくれるカワセミがいた。

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いつ見ても綺麗な光沢の羽。

 どこにでもいるんだけど、やっぱりカワセミがいてくれるとテンションは上がるよね。

 

 さて、他にもいつものサギ類の姿がありました。

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アオサギ先輩

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ダイサギ(奥)、コサギ(手前) 

 更に近くの道路のライトの上にはウミネコの姿も見られた。

 

 

森林にも注意しなければならない季節

 9月になって、秋の渡りが始まってきたと前回の記事でも述べた。それに伴って、森林性の野鳥達も高山から降りてくるので夏の間は水辺中心に探鳥していれば良かったのが、木々にも注意を払わなければならないようになってきた。ついでに蚊にもね。今日だけで10か所以上も刺された…。

 淡水池の周りの森林を歩いている時だった。ピーピーと聞き慣れない鳥の地鳴きが聞こえてきた。一体何の鳴き声だろうと思って蚊の存在も気にしつつもしばらく粘ってみることにした。そう、それは決してヒヨドリでもムクドリでもスズメでも、そしてシジュウカラの声でもなかったのだ。

 友達に置いて行かれたことにも気づかないまま(笑)、5分くらい経過しただろうか? 漸く鳴き声の主が姿を現した。しかし、動きが素早い。慌ててシャッターを切るも何の鳥だか皆目見当がつかない。

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流石にこれでは判別できない・・・ 

 でもこういう時、決して慌ててはいけない。まだチャンスはあるはずだ。待つこと更に1分、漸く写真の撮りやすい箇所に出てきてくれた。パシャリ!

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ムシクイの区別は難しいが、センダイ君だけは特徴的なアイラインで簡単に判別可。

 なんと、センダイムシクイでした! 東北の里山でしか見たことのないような種類が羽田空港のおひざ元のような場所にもやって来るとは…。感動させられますね。森林性の小鳥探しは鳴き声が頼り、聞き慣れない声には敏感にありたいものだ。

 

ネイチャセンター・観察小屋にて

 その後も順調に鳥の出現ラッシュ! 

 まずは念願の猛禽類、ミサゴ。魚食性のため、彼らがフィールドに現れても周りの小鳥たちがビビることはあまりない。

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あっという間に公園の外に抜けて行ってしまった。

 そしてカワウ。葉っぱやら木の枝やらを咥えて着水している個体が多く見られた。巣材にするのか、ただ意味もなく何となくやっているのか? その答えは彼らに聞くしか知る方法がない。

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しかしまあ、何をしたいのか?(笑)

 それからここでもイソシギ登場! ここまでイソシギに出会える日もそうそうないだろう。普段は姿を見る機会は多くても3回くらいなのに今日に限っては10回以上出現している。

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頭かきかき

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何かを狙っている?

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翼と顔の間の白い切れ込みが特徴。

 イソシギに愛された本日の探鳥はこれにて終了。欲を言えば渡りのシギチが見られたら良かったのだが、それはまた次の機会に温存しておくことにしよう。

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最後におまけのもう1枚。

※参考資料

1.今日の野鳥公園 : 東京港野鳥公園 レンジャーブログ (blog.jp) (2021年9月11日、最終閲覧)

今回確認した野鳥

アオサギ
コサギ
ダイサギ
カワウ
カルガモ
カイツブリ
コチドリ
イソシギ
ウミネコ
トビ
ミサゴ
ハクセキレイ
ハシボソガラス
ハシブトガラス
ヒヨドリ
ムクドリ
オナガ
ドバト
キジバト
スズメ
シジュウカラ
センダイムシクイ
計22種類