アカハラの野鳥日誌

ただの日記

秋の沼と農耕地での探鳥 in川越市

小江戸」川越へ鳥見に行かん

 秋です。鳥たちの渡りも日本から出ていく、日本に立ち寄ってまた他所へ行くという流れのものは後半に差し掛かってきたようです。今までシギ・チドリを海水域にばかり見に行っていましたが、たまには気分を変えて淡水域を好む鳥たちを見てみたいと思い、今日は川越の伊佐沼と周りの農耕地を散策しました。先日、ハジロクロハラアジサシが出たとかでかなりにぎわっていたようですが、残念ながらそちらは既に抜けてしまっていたようでした。ですが、多くの野鳥に出会うことができました。

 まず、沼の周りの農耕地のあちこちで見られたのは百舌鳥(モズ)です。ギチギチという彼らの高鳴きを聞くと秋の訪れを感じます。

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繁殖を終え、姿を見る機会が増えました。

 あと特に目立ったのがサギ類。特にチュウサギの数は多く、あちこちの田圃に立っている姿を確認しました。また、冬羽に衣替えしたために亜麻色は抜けてしまったもののアマサギの姿もまだ残っていました。

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アマサギ冬羽。もうすぐいなくなってしまう。

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めちゃくちゃ見つめられました。

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すごくサービスが良いチュウサギ

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コサギチュウサギダイサギ(大中小)、アマサギの混群。カルガモの左のアマサギ、まだ少しだけ亜麻色残っています。ちなみにアオサギもいました(笑)。

冬鳥到来!

 また、早くも冬を告げる鳥の姿も見られました。一種目はコガモ

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右側(左はカルガモ)。緑の翼鏡が綺麗。

 

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近くにもいました。

 伊佐沼は類似種の旅鳥シマアジが春・秋に立ち寄る事もあるそうでそちらも期待していたのですが、残念ながらそちらは見られず。

 

 それから地域によっては旅鳥のくくりにされますが、関東ではほぼ冬鳥のタシギ?の姿も見られました。ただ、ジシギ類の識別は非常に難しい! 冬にジシギを見たらほぼタシギで間違いないのですが、今時期だとチュウジシギ、オオジシギ、ハリオシギなど非常に似ている種がまだ日本にいるので正直なんとも……。遠かったので識別ポイントもはっきりとは見えず。とりあえず今回は既に観察経験のあるタシギとしてカウントしておきます。

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じーっとしていました。

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10分程経って漸く動き始めました。

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どうも昼食のお時間がやってきたようです。

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ここから保護色のタシギを見つけた私は我ながら天才だと思う。
ちなみに真ん中あたりにいらっしゃいます。

伊佐沼で見られた野鳥達

 今回最も嬉しかったのは、2種類もの初見初撮りの野鳥に出会えたこと。まず1種目がイカルチドリコチドリに非常に似ていて見た目だけでは識別困難ですが、明らかにコチドリより大きく嘴も長かったので今回は簡単に識別できました。また、側にいたイソシギとの大きさ比較も大きなヒントになりました。大きさ的にはコチドリ < イソシギ < イカルチドリかなと。

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イカルチドリコチドリを見慣れたうえでの初見だと、かなり大きいなという印象でした。

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嘴が長い。日本では通年見られます。

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参考までにコチドリ(幼)の写真も。明らかに嘴短めです。でも見た目ほぼ同じですね。

 そしてもう1種はこちら。なんと、オジロトウネンの姿を見ることができました。普段よく行く海水域のフィールドではまずお目にかかれないので非常に貴重な出会いです。最初クサシギかなとも思いましたが、大きさがスズメ大で周りのイソシギコチドリよりも小さい事から判断できました。

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トウネンヒバリシギに比べて模様はかなり地味です。

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大きさ比べができる写真。手前からコチドリ、オジロトウネンイカルチドリ
イカルチドリのでかさが分かります。

 イカルチドリとのツーショも!(笑)

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改めてイカルチドリのでかさが分かります。

 写真あさってたら、コチドリとのツーショもありました。

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コチドリのほうがやや大きいことが分かります。

 それからこの前の記事でも紹介したトウネンの姿もありました。でもすぐにコチドリに飛ばされてしまいます。

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オジロトウネンに比べて羽模様は明瞭。

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傍観しているモフモフのコチドリが良い味を出している。

 今時期ホットな鳥見スポットの伊佐沼公園。川越や南古谷に行くことがあれば立ち寄ってみては? もしかしたらハジロクロハラアジサシやシマアジなど鳥オタクでもそう簡単に出会えない珍鳥がいるかもしれません。

 

今回見られた鳥

スズメ
モズ
ハシボソガラス
ハシブトガラス
オナガ
カルガモ
コガモ
カワウ
カイツブリ
ドバト
キジバト
ハクセキレイ
ムクドリ
トビ
カワセミ
ダイサギ
チュウサギ
コサギ
アオサギ
アマサギ
イソシギ
トウネン
オジロトウネン
コチドリ
イカルチドリ
タシギ
計26種類