アカハラの野鳥日誌

ただの日記

コウノトリに会いに行く in 渡良瀬遊水地

思い立ったが吉日

 渡良瀬遊水地にて、今年もコウノトリが繁殖しているという話は野鳥ファンの中では有名かもしれない。コウノトリはまだ一度も見たことがなかったし、何となく出かけたい気分だったし、急遽、埼玉・栃木・群馬・茨城の4県をまたにかけるほどの広大な面積を持つ渡良瀬遊水地に行くことに決めた。

 日曜なのに朝の5時起き。自分でも完全に鳥病になっていると分かってはいるが、見たいものは見たいし行きたい場所には行きたい(笑)。

 宇都宮線古河駅の方から遊水地の入口に向かうと、広大な森林エリアが広がっており、カッコウホトトギスキビタキといった夏鳥たちのコーラスが響き渡っていた。しかし、葉っぱが生い茂り姿を見ることは叶わず。そんな中、最初に現れたのは…

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1mくらいしか離れていなかった。警戒心は0のようだ。

 多分キツネでしょうか? 顔立ちからしてタヌキではなさそうだし。あまりの警戒心のなさにこちらも戸惑ってしまった。

 

 鳥的には、カワセミホオジロアオサギシジュウカラなどに悉く逃げられ、幸先の悪い森林エリアでのスタートだったが、気を取り直して草原・谷中湖エリアに移動する。

オオヨシキリ・コヨシキリの楽園

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 こんな感じの景色が延々と続く草原・谷中湖エリアでは「ギョギョシ、ギョギョシ」の声がそこら中から聞こえてきた。姿もそこら中で簡単に見られた。そう、夏鳥オオヨシキリである。

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そこら中に出るわ出るわ

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ドアップ

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彼等にとってこんなに棲みやすい環境って中々ないと思う

 ぼさぼさ頭のオオヨシキリの中には数は少ないが、コヨシキリも混ざっていた。初見だったので非常にテンションが上がる。

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オオヨシキリよりも一回り小さい

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良い場所に来てくれた

 更には国鳥キジの姿も見られた。

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農耕地では結構出会える。

 谷中湖の方へ足を伸ばすと水たまりには水浴びをしているホオジロの姿があった。この日はかなり暑かったから鳥たちにとってもしんどかったのかもしれない。

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レンタルサイクルでサイクリングしながら探鳥。最高すぎたのでリピート確定。

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水浴びをしていたホオジロ

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別の場所ではさえずっている子もいた。

 更には谷中湖ではコアジサシの姿もあった。葛西臨海公園の時と同じように、ひたすら水面めがけてダイブ→魚の捕獲という行動を繰り返していた。

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相変わらず高速飛行するコアジサシ

 とまあこんなところで午前の部は終了。

 

コウノトリの写真は難しかった

 道の駅で昼食を済ませ、午後はいよいよ今回の最大の目的であるコウノトリが見られるポイントへ自転車を飛ばす。草原のあたりまで戻った時だった。上空を何やらものすごく大きな鳥が飛んでいる。最初はどうせアオサギだろうと思ったのだが、どうも見慣れない飛び方。双眼鏡で確認すると、何とコウノトリではないか!

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遠いしコンデジだしで、写真は画質の悪いものしか撮れなかったがひとまず目的は達成。

 後で聞いた話によると、親子の母親が採餌に飛んで行ったよという事だったのでおそらくは母親の「レイ」だったのだろうと思う。

 更に自転車を飛ばすこと30分。

その途中では…

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百舌鳥(モズ)が出た。

 なんだかんだかなり久しぶりにモズを見た気がする。いつも見通しの良い位置に出てくれるので写真を撮る側としては非常にありがたい。

 そして漸く、雛のいる巣台のポイントに到着した。しかしストレスを与えないためだから仕方がないが、かなり遠い。コンデジではこの程度の写真が精いっぱいという状況…。とはいえ、実物は遠くてもやはり目を引くものはあった。来てよかったと心から感じた瞬間だった。

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父親「ひかる」(左側)と子どもの「のぞみ」と「りょう」

 有害な農薬の使用や行き過ぎた狩猟によって、一度日本では絶滅してしまったコウノトリ。人口繁殖によって少しずつではあるが、西日本を中心に姿を見る機会が増えてきているという。昔のように、ふつうに田圃コウノトリの姿が見られる日が来るのももしかしたらそう遠くないかもしれない。そうなることを願うばかりだ。

 

 

今回確認した野鳥

スズメ
ツバメ
ヒヨドリ
ムクドリ
キジ
ヒバリ
ウグイス
シジュウカラ
ヤマガラ
コゲラ
カワラヒワ
ガビチョウ
キビタキ
オオヨシキリ
アオサギ
ダイサギ
カワセミ
ホトトギス
カッコウ
ホオジロ
コジュケイ
トビ
セッカ
コヨシキリ
カワウ
コアジサシ
オナガ
コウノトリ
カルガモ
ハクセキレイ
ハシブトガラス
ハシボソガラス
モズ
ドバト
キジバト
計35種類